オバマ大統領、核の先制不使用を検討?日本は賛同すべき!
米国のオバマ政権が核兵器の先制不使用を宣言することを検討していると報じられています。核兵器を最初に使うことはしないと宣言する。核兵器の役割を、核兵器に対する反撃にだけ限定する。これだけでは、核兵器を廃絶できないことはいうまでもありません。-それでも米国がこのような政策を宣言すれば、核軍縮に大きく貢献するし、他の核保有国に対しても質的な軍縮を促すことにつながります。オバマ大統領が任期を終える前にそのような宣言をすれば、それは世界の核軍縮に対して重要な一歩となるでしょう。それにもかかわらず、このような政策を米国がとることに日本政府は反対しているとみられています。日本の安全を保つための「核の傘」が弱まってしまうというのです。核兵器廃絶日本NGO連絡会は日本政府に対して、核兵器の先制不使用を支持する政策に転じるよう求めてきました。この問題に関する最近の動きや資料を紹介します(ウェブサイト「核情報」における網羅的な解説と資料はこちら)。
2016年8月 アジア太平洋リーダーズネットワーク(APLN)による先制不使用支持声明(ギャレス・エバンズ、川口順子元豪日外相らが署名)
2016年8月 米国による先制不使用宣言に反対しないよう求める日本の被爆者団体や世界の専門家らによる共同要請(報道はこちら)。
2016年8月 米国に警戒態勢解除と先制不使用宣言を促す国際的なNGO・専門家の共同要請文。
2016年7月 憂慮する科学者同盟(UCS)グレゴリー・カラーキー「日本は先行不使用を受け入れることができる」(英語原文(UCSブログ)、日本語暫定訳)
2016年7月 広島・長崎両市長によるオバマ大統領宛の書簡。
2016年7月 米価学者らによる日本政府への公開書簡。
2016年7月 原水禁、原子力資料情報室、核情報による日本政府への要請。
2016年7月 長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)による「『核兵器の第一不使用』に関する見解」
2016年7月 欧州安全保障協働機構(OSCE)議会による警戒態勢解除と先制不使用宣言を促す決議。
2010年2月 日本の国会議員200人以上による米国への書簡(核の「唯一の目的」政策を支持)。署名者リストはこちらをご参照。