2023TPNWユースブログ④ー日本政府オブザーバー参加に向けた活動と海外の活動家との連帯ー

 

本日のブログ更新を担当するのは、コネクト・ヒロシマ(Connect Hiroshima)の大内 由紀子です。Connect Hiroshimaは今年4月に立ち上げた、新しい団体です。

 本団体は、8月30日より日本政府に対して核兵器禁止条約第2回締約国会合にオブザーバー参加するよう求める署名活動を開始し、10月30日には外務省に4万3,288筆を提出しました。しかし、日本政府は会合の1週間以上前にオブザーバー参加しないことを発表しました。悔しい思いが残る中、今回の締約国会合に参加しました。

 締約国会合に参加するため現地に渡航し、11月30日(現地時間)には、ニューヨークにある日本総領事館前で行われた集会でスピーチを行いました。

以下、スピーチの内容の一部です。

「世界各地での小さな活動が積み重なって核兵器禁止条約が生まれました。市民社会の活動の結晶ともいえるこの条約に、日本政府は関わろうとしないことを私はとても残念に思います。少なくとも、ドイツ・ノルウェー・オーストラリアのように締約国会合にオブザーバーとして参加をするべきです。」「多くの国民の声に背を向けている日本政府に言います。 勇気をだしてください。 核兵器のない未来を先導してください。」「核兵器を用いてつくられる平穏は平和とはいえません。」力強い言葉で、私自身の考えを述べました。

 そのほか、今回のアメリカでの活動の成果のひとつとして、現地の活動家と多く交流や意見交換ができたことがあります。第1回締約国会合の際に開かれたサイドイベントと比較すると、今回はアメリカからの参加者がかなり多くなったと思います。

 交流の中では、私が日本から持ってきた「おりづるノート」を渡しました。これは、広島の被爆者の川野登美子さんから渡航前にいただいたものです。川野さんは原爆の子の像のモデルとなっている佐々木禎子さんの元クラスメイトであり、親友でした。現在は自身の被爆体験や禎子さんとのエピソードについての証言活動をされています。

 おりづるノートの表紙にある原爆の子の像を指しながら、佐々木禎子さんや白血病のこと、また、ノートに用いられている折り鶴再生紙のことについて話しました。ノートを受け取った方からは「とても色とりどりで日本らしい。娘にプレゼントしたいからもう一冊欲しい」「鶴が平和のシンボルなのは知っているけれど、なぜそうなったのかを知らなかった」などの感想があり大変好評でした。

 意見交換の場では、私から核兵器禁止条約に関わろうとしない日本政府の姿勢について意見を求めました。カナダの19歳(私と同年齢)の活動家は、「カナダも日本も締約国会合にオブザーバー参加をするべきだ。カナダと日本は立場がとても似ている国だと考える。なぜならカナダも、米国の核兵器に依存しているから。G7サミットが広島で開かれたのは有意義であったと思うけれど、核廃絶に向かう会議になったとは思わない。まずはお互いの国が核兵器依存から脱却することからが核廃絶の道に繋がっていくはずだと思う」と述べてくれました。彼女とは、第1回締約国会合のサイドイベントで初めて出会い、今回の締約国会合までも連絡を取り合っていたほどの仲です。カナダで精力的に活動する彼女を心から尊敬しています。

さいごに

 近年、核兵器を用いた威嚇・脅しが世界各地で相次いでおり、緊張感に包まれている状況に、私自身、ヒロシマ・ナガサキの惨禍が繰り返されてしまうのではないかという焦りや、普段の活動が意味を成していないのではないかという無力感を感じることが何度もありました。しかし今回のアメリカ渡航で、世界中から集まった多くの活動家と出会えたこと、そして、氷点下に近い気温の中でもニューヨークの街を歩きながらマーチ(デモ活動)を行う日本の被爆者の姿を見たことで、希望をもらいました。核兵器が地球上から廃絶されるまで、私も引き続き声をあげ続けていきます。最後に、この活動する中で私が大切にしている言葉を紹介して締めくくりとさせていただきます。

「いまやらねばいつできる。わしがやらねばたれがやる。」 ━━━平櫛田中

広島市立大学1年 Connect Hiroshima 代表 大内 由紀子