NGO News

2017年06月16日

NY報告①:核兵器禁止条約交渉会議が再開しました-7月7日の採択に向けて

現地時間6月15日(木)にニューヨーク国連本部で始まった核兵器禁止条約の交渉会議(第二会期)には、日本からも多数のNGOが参加しています。ここでは、ときどき(毎日というわけにはいきませんが!)現地で参加しているNGOからの報告を載せていきたいと思います。まずは会議初日の様子について創価学会の河合公明さんからの報告です。

核兵器禁止条約交渉の第二会期を開くコスタリカのホワイト議長

本日(6月15日)午前10時から、国連本部の第1会議室で、核兵器禁止条約交渉の第2会期が幕を明けました。ホワイト議長は、会議の冒頭、これまで非公式協議を重ねる中で、条文に即し具体的で詳細な議論を行う必要があると考えるに至ったとし、一般討論を最小限とし、条約の前文の内容を検討するをクラスター1に速やかに移りたいとの方針を示しました。

続いて中満泉・国連軍縮担当上級代表が登壇。同上級代表は、禁止条約が「法的に健全で、技術的に正確で、政治的に賢明な」(”legally sound, technically accurate, politically wise”)形で交渉されるべきだと述べ、交渉会議における建設的な議論に期待を寄せました。

議事が始まると、クラスター1の冒頭が、一般討論の趣旨を含んだ議論となりました。議長提案による条約草案については、交渉の出発点として良い基礎を提供してるとの肯定的な声が多く上がりました。採択を目指す条約ついては、禁止項目に焦点を当てた、簡素な条約とする方向を支持する国が多いように見受けられました。オーストリアは、7月7日条約の採択への強い期待を示しました。

目指すべき条約についてイランからは、包括的な禁止条約でいくのか、それとも簡素な禁止条約でいくのか、方向性について確認を求める発言がありました。もともと包括的な禁止条約を求めてきたイランではあるが、出来上がる条約が中途半端なものとならないよう、禁止項目に焦点を当てるべきだと述べました。

核兵器依存国からの唯一の参加国であるオランダからは、交渉には参加を続けるが、同国としては禁止条約はNATOの義務と両立するものでなくてはならないとの発言がありました。エジプトからは、保障措置で不必要な義務を締約国に課すことがあってはならないとの発言もありました。こうした発言は、禁止項目の範囲、検証のあり方が、交渉の行方を決める最大のポイントとなることを窺わせます。

午後1時前からは、広島の松井市長らが市民社会からの声明を発表しました。

午後3時からは、草案の前文のパラグラフを一つひとつ取り上げて議長が趣旨説明を行い、各国が意見を述べるという形で議論が進められました。

・平和と安全保障における女性の役割に関する国連安保理決議決議1325への言及をすべきであるとスウェーデンが提案し、複数の国が賛成を表明。

・南アフリカが、核兵器のない世界は倫理的要請であることを、前文で明記すべきだと主張。

・エクアドルは、先住民コミュニティに対する核実験の影響について言及するパラグラフを入れるべきだ主張。多くの国の支持を受ける。

・ニュージーランドは、国際人道法の原則をより明確な形で前文に書き込むべきであるとし、その原則に全ての国が従う義務があることを確認すべきと提案。

明日の午前中も引き続き、クラスター1が続くことになりました。

文責:河合公明(創価学会平和委員会事務局長)

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