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2020年04月07日

大使館応援ツアー2020レポート:ジンバブエ大使館(5ヵ国目)

326日午前、東京都港区にある駐日ジンバブエ共和国大使館を、長崎の被爆者の田中熙巳さん(日本原水爆被害者団体協議会代表委員)、広島の被爆者の濱住治郎さん(同事務局次長) 、大学生、通訳の5名で訪問いたしました。ジンバブエは壮大な風景と様々な野生生物で知られるアフリカ南部の内陸国で、南アフリカと国境を接しています。

ジンバブエは、核兵器禁止条約の採択には賛成したものの、署名、批准には至っておりません。

今回お会いしたタイタス・メリスワ・ジョナサン・アブ-バスツ(Titus Mehliswa Jonathan ABU-BASUTU)大使は、長崎や広島を訪問されたこともあり、核兵器の恐ろしさや核兵器がもたらす影響について、被爆者の方々の話を真摯に聞いてくださいました。大使はかつて軍隊に所属されていたこともあり、核兵器の危険性を深く理解しているとおっしゃっていました。そして、ジンバブエとしても条約に署名、批准の可能性があること、これからも条約発効のために協力していきたいと前向きな姿勢で話されました。

大使は新型コロナウイルスの拡大を挙げ、「医者や医療が充実している環境でもこれほどの苦しみをもたらし、救われない命がたくさんある。『人類の苦しみ』という点で、私にとっては、核兵器とコロナウイルスは似ている」と話されていました。

最後に大使は、「私達が、ジンバブエと日本の懸け橋になれたら」ともおっしゃっていました。その温かい言葉に心を動かされました。新型コロナウイルスの拡大から、世界中で毎日たくさんの命が奪われ、苦しみが広がっています。そのような状況だからこそ、今、私達一人一人に何が出来るのか、そして何をすべきなのかを深く考えさせられる貴重な訪問になりました。

(明治大学 前島芳美)

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