【11/26】核問題セミナー:オーストラリア・ゲストを迎えて
標題のセミナーは約30人の参加をえて、無事終了しました。セミナーでの議論のまとめはこちらからご覧になれます。
関連報道:
NHK(広島) 被爆70年 豪先住民の核実験被害者はいま 2015.11.27
朝日新聞 豪にも被曝の傷 半世紀前、英が核実験 先住民が来日「耳傾けて」 2015.11.28
被爆70年の今年、核の非人道性に関する国際的な関心が高まり、核兵器の法的禁止に向けた動きも進んでいます。広島で世界核被害者フォーラムが開催されるにあたり来日する2人のオーストラリアのゲストを東京でお迎えして、核サイクルが人々や環境に与えている影響を学ぶと共に、核不拡散条約(NPT)再検討会議や国連総会を踏まえた今後の核兵器廃絶への展望を議論するセミナーを開きます。詳細は以下の通りです。ふるってご参加ください。
記
セミナー 核の非人道性と法的禁止
~オーストラリアゲストを迎えて~
日時
2015年11月26日(木)
18:15開場
18:30開始 (20:30頃終了予定)
場所
渋谷商工会館 会議室
渋谷区渋谷1-12-5
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/shoko.html
プログラム
第一部 オーストラリアの核被害と先住民族
報告
カリーナ・レスター
(アデレード大学)
※略歴は下記
第二部 核兵器禁止条約への展望とICANの取り組み
報告
ティルマン・ラフ
(核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)/核戦争防止国際医師会議(IPPNW))
川崎哲
(ICAN/ピースボート)
資料代 300円
事前申し込み nuclear.abolition.japan@gmail.com
までメールにて氏名・よみがな・所属(あれば)を
11月25日(水)午後5時までにお知らせください。
主催 核兵器廃絶日本NGO連絡会
https://nuclearabolitionjpn.wordpress.com/
※カリーナ・レスター(Karina Lester)さんのプロフィール
カリーナ・レスターは、オーストラリア先住民ヤンクンチャジャラの女性、南オーストラリア州の北西部の内陸奥地の先住民ピチャンチャジャラ、ヤンクンチャジャラの人々の地にあるミミリのコミュニティで、この土地に根ざした言語と文化に囲まれて育った。
1950年代に英国が南オーストラリア州で実施した核実験の被害を受けたヤミ・レスター氏の末娘である。また、彼女の祖母アイリーン・カパクタ・ブラウンは、かつて南オーストラリア州で浮上した放射性廃棄物処分場計画に反対する先住民女性グループ「クパ・ピティ・クンカ・ジュタ」の運動、イラティ・ワンティ・ キャンペーンの活動家で、2003年にはゴールドマン環境賞を受賞している。
カリーナは現在、地元先住民族ヤンクンチャジャラの伝統的土地権を管轄する組織YNTAC (Yankunytjatjara Native Title Aboriginal Corporation)の会長として2期目をつとめている。この組織は、オーストラリア先住民の先住権原に関する先住民の同意・意思決定の制度が確立されてすぐに設置された。彼女は地元の人々の民族自決と文化の維持に心血を注いでいる。また、南オーストラリア州政府が設置した核燃料サイクルに関する特別 検討委員会(訳注:2015年に州政府が突如設置、放射性廃棄物処分場誘致、ウラン濃縮事業、原発導入の三点について検討している特別委員会で、2016年中に報告が出される予定)において、核実験の影響について積極的に発言し、先住民の体験を政府に対して強調している。
カリーナは現在、アデレード大学でオーストラリア先住民の言語に関する教育や啓発を行う移動言語チームの共同責任者・先住民言語担当者をつとめ、彼女の言葉であるヤンクンジャラの保護や、消滅の危機に瀕している南オーストラリアの先住民の言語の再生に熱心に取り組んでいる。また、彼女はオーストラリア最初の言語である先住民の言語の普及・発展に努める組織First Languages Australiaの役員として、出張教育サービスを担当し、国レベルでのオーストラリア先住民の言語の維持・再生・復興を強く訴えている。
オーストラリアの核被害については、ICANのブックレット「黒い霧」をご覧ください(日本語版はこちらから)。