NGO News

2022年06月19日

ユース・ブログ②:世代を超えた核汚染について語る

本日のブログを担当するのは、「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)の瀬戸麻由さんです。普段は仲間の皆さんと共に、広島選出の国会議員に核政策についてのインタビューを行う活動をされています。またカクワカ広島の活動とは別に、学生時代から被爆者の方々の声を世界各国に届ける活動もされています。

ICAN市民フォーラム1日目の本日。私は午後1時15分から開催された「核汚染の歴史が世代を超えた抵抗を生む(A contaminating legacy breeds resistance across generations)」という、核汚染の世代を超えた影響や人々の抵抗についてのセッションに登壇しました。

司会を務めたのは、赤十字国際委員会(ICRC)ユース代表の高垣慶太さん。登壇したのは、全国被爆二世団体連絡協議会の崎山昇会長、KNOW NUKES TOKYO共同代表の中村涼香さん、フィジー出身でリバース・ザ・トレンド太平洋ユース(Reverse the Trend Pacific Youth)のタレイ・ダウダウ(Talei Caucau)さん、そして私、瀬戸麻由の4名です。

冒頭に高垣さんが曽祖父の医療者としての被爆経験を含めて自身のバックグラウンドを共有し、このセッションがスタートしました。そして、登壇者それぞれの経験や活動を共有していきました。

崎山さんはご両親の被爆体験や後年のご病気について語り、被爆二世が「遺伝的影響を否定できない状況にある核被害者」であることを述べました。

中村さんは被爆三世としての問題意識と、その上で今、被爆地から離れた東京をベースに行っている活動について話しました。

タライさんは、直接家族が影響を受けたわけではなく、遠い問題だと思っていた核汚染について、そういう自分こそ関わって発信するべきだとの気づきが、活動のきっかけであったと話しました。

私は、10年前に出会った「グローバルヒバクシャ」の存在が活動の原動力であること、核被害を受けた地域の出身でなくても、誰もがこの問題とつながっているのだということをお話ししました。

その後、高垣さんが「核兵器禁止条約の6条・7条に何か加えるとしたら、どんなことがあるか」と問いかけ、それぞれのスピーカーが自分の視点を出し合っていきました。

昨日からのウィーン滞在、世界各地で核被害を「自分ごと」にしている様々な背景を持った若者との出会いが、私自身の大きな刺激になっています。

長崎から、広島からの声だけでなく、フィジー出身で、太平洋諸国の文化やコミュニティの大切さを切々と語ってくれるタレイさんと一緒にこの企画を実現できたことは、とても意義深いことだと思いました。

日本でも、地元の広島でも、様々な「ヒバク地」の声をもっとお互いに聞き合うことのできる環境をつくっていきたいと、今強く感じています。

瀬戸麻由(核政策を知りたい広島若者有権者の会(カクワカ広島))

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