NGO News

2022年06月19日

ユース・ブログ③:遠くない核被害と私たち

本日のブログを担当するのは、明治大学法学部の根本侑加子さんです。国際会議や市民社会フォーラムへの参加は初めての経験となる根本さんが、ICAN市民社会フォーラムのプログラムを報告します。

18日から2日間にわたり、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の主催によるICAN市民社会フォーラムがウィーンで開催されています。

その中で、18日に行われたプログラム「核汚染の歴史が世代を超えた抵抗を作り出す(A CONTAMINATING LEGACY BREEDS RESISTANCE)」についてレポートします。

このプログラムでは、被爆2世の崎山昇さん(全国被爆二世団体連絡協議会)、被爆3世の中村涼香さん(KNOW NUKES TOKYO)、瀬戸麻由さん(カクワカ広島)、フィジーでコンテンツライターをしているタレイ・ダウダウ(Talei Caucau)さんが登壇。また、曽祖父が広島・長崎の原爆救護に携わられていた高垣慶太さん(赤十字国際委員会(ICRC)ユース代表)がファシリテーターを務めました。

ステージでは被爆2世が抱える問題や、それに対する援護を求める取り組みなどが語られ、それぞれが被爆2世・3世として継承してきた被爆者の体験やメッセージをもとに、「再び核被害者をつくらないために核廃絶を!」と訴えました。

私は、崎山さんの「原爆が投下された当時は生まれていなかったとしても、原爆放射線の遺伝的影響による健康不安におびている」という言葉に衝撃を受けました。被爆2世の遺伝的影響について、日本政府は「科学的に証明されていない」として、認めようとしていません。しかし、「遺伝的影響がない」とも証明されていません。そのため、崎山さん自身も、「膵臓に疾患を抱えており、被爆した母と同じように膵臓がんになるのではないか」と不安を抱えているといいます。

私は今回の「核禁ウィーク」をきっかけに、核兵器の及ぼす被害について学び始めました。被爆2世・3世という、原爆が投下された時には生まれていなくても、いま、その恐怖にさらされる人が存在するという事実は、当時生まれていなかった私にとって、より身近に核兵器の恐ろしさを感じさせるものでした。

また被爆2世・3世が語る、自身の家族から継承された被爆体験は、被爆者一人一人の痛みや苦しみを実際に想像させるものでした。今まで触れてきた被爆者の情報よりも重く、現実的なものとして心に響きました。

それと同時に、核兵器がこの世に存在するということは、私も含めた将来世代の若者にも、「もし核兵器が使用されて生き延びたとしても、いつか被爆の影響によって私の健康も壊れてしまうのではないか」という恐怖が襲いかかるということを考えました。核兵器が存在している以上は、誰もそのリスクから逃れられないことへの恐ろしさを改めて感じさせられました。

根本侑加子 (明治大学法学部3年)


CATEGORY

ARCHIVE